2013年09月25日
波の上ビーチ沖「鉄柱」問題と埋め立てにまつわる偏向を見た!
どうも管理人の「伊良部島の次男」です。執筆陣はどんどん原稿を送ってくださるのですが、過労で死ぬ寸前までいきまして、なかなかアップできなくて申し訳なく思っています。
決して執筆陣がサボっているわけではなく、管理人の怠慢ですので・・・・申し訳ありません・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
人気ブログランキングへ
ぼく沖管理人”伊良部島の次男”に前回記事にてデカデカと変態と書かれ、しかし全くもって異論のないsacomです。変態でもいろんな分野がありますからね(笑)
今回も変態的知識と考察をフル活用して書いてます。ますます鬼忙しくなってるのでブログ書くのも辛いですが、いいタイミングなので書いてみようと思います。いつもより長い内容です。腱鞘炎で手がものすごく痛いのでイラストが雑です。すみません・・・。
9月のはじめ、那覇市の波の上ビーチ沖合いの橋梁工事に関し「仮桟橋の鉄柱を引き抜いた穴を埋めていなかった」「中には鉄柱を切断してコンクリートでフタをした」「追加工事に9600万円かかった」といったスクープ的記事が、数回にわたって掲載されました。
これを見た、当ブログ管理人”伊良部島の次男”も怒っていたわけですが、元土木系エンジニアの経験から「工事ってそう簡単じゃないぞ」という話をさせてもらい、さらにはこれも埋め立てに関係する話題なので、いいタイミングだと思い書いてみることにしました次第です。
今回問題となっている工事は、那覇空港から那覇市西町(三重城港)をつなぐ「沈埋トンネル」から、那覇市若狭地区を結ぶ橋梁工事の「仮設工」に関係するものです。
橋梁の付け根には海外からの大型旅客船を接岸させられる若狭桟橋があり、また、交差点に那覇市の予算で例の「2億5千万龍柱」を立てる計画があります。橋梁工事は南部国道事務所(国交省管轄)になるようです。
龍の柱が建つ場所(写真の左部分に二本の15メートル級の龍柱が建設されます)
↓
そもそも工事とは・・・?工事にはいろんな工程があり、概ね「○○工」と付きます。基礎砕石工、消波工、植栽工、準備工、後片付け工という具合です。その中の「仮設工」というのが今回問題になっている工事で、仮設工のなかにもまた工程がいくつかある形になります。
通常、このような建設工事は「調査設計業務」と「工事」を別で発注します。
調査設計業務では、土質(主に土の”支持力”だとか測量、どれだけの盛切土が発生するか(こちらは埋め立ての過去記事を参照)、どんな構造のどんな形の建物を作るか、鉄筋はどれだけ配置するか、どんな材料をどれだけ調達するのか、コストの比較検討を行います。あと、別途環境影響評価などの調査業務が行われ、設計に反映されるケースもあります。
工事においては設計に基づき施工をするわけですが、工事の中で設計をする分野もあります。それが仮設工です。たとえば建築足場の設置だとか、深い穴を掘るときの「土留め工」などが仮設工になります。土留めは深い穴を掘ったとき、土が崩れて事故が起きないようにするための工事です。土留め工を行うためにも、土留めのための設計を行ってから施工する形になります。
仮設工は通常、請負業者の責任のもとに行う「任意仮設」がメインです。なので、概ねの場合、工事の中で調査設計業務が含まれる形になり、工事業者の仮設工設計を発注者(国・や自治体)が承認し、仮設工を施工することになります。
また、仮設工を道路として使う場合や、施工規模等によっては「指定仮設」といって、国や自治体が予め調査設計し、発注する場合もあります。(今回問題になっている仮設工事がどちらに当たるのか調べてみないとわかりません。)
工事においては、たとえ小さな工事であっても設計どおりというのは稀で、多くの場合「設計変更」が出てきます。”ボーリング調査”では、箇所数が小さいためわからないこともあります。(ちなみに球技は「ボウリング」です。)
たとえば、細い管を土に刺して地質を調べるボーリング調査や、土留め工は当初設計では近隣の工事実績等から「概ねこのくらいの工事(調査)が必要だろう」として発注されます。実際に掘ってみないと実際必要数がわからない世界ですので、現場にあわせて工事(調査)が行われます。すなわち設計変更の対象になるわけです。
「設計どおりにいかないのはおかしい」「追加工事が出るとはとんでもない」という方がいるなら、全くもって素人の発想だと思います。
さて、今回の工事について考えてみましょう。
遠巻きに見ただけではありますが、H鋼やI鋼と呼ばれる鋼材を海中に打ち込んで、同様の素材またはこれらを補助する鋼材を溶接し、表面に鉄板を敷いて「仮桟橋」を建設。仮桟橋を足場に、作業員や資材、クレーン車やコンクリートミキサー車などの車両を入れて橋を建設するというもののようです。なぜこの工法になったかというと、おそらくはコストの計算、また、環境への影響が少ないだろうという判断(設計)がなされたためでしょう。
他の方法としては、台船をもってきて建設する方法や、その海域を埋め立てて橋梁を建設し、原状回復(もとにもどす)する方法が考えられます。この現場の近く、若狭の兼営住宅裏で後者方式の工事がされていましたが、一度埋め立てちゃうわけですから、環境への影響が高いといえます。
問題の鉄柱とされる鋼材(おそらくH鋼)は、仮桟橋の支柱であり、また、仮桟橋の基礎の役割もします。鋼材と海底土砂の摩擦を利用して、仮桟橋を支持させるというわけです。ボーリング調査では、鋼材をどの程度打ち込めばいいのかを設計するための”N値”を算出します。
実際に鋼材をどうやって地中に埋め込むかというと、以前は巨大なハンマーでたたきましたが、現在は騒音の少ない「バイブロハンマー」という振動で貫入(刺して)いく方法が一般的に使われます。バイブロハンマーで地中へ貫入させることが難しい地形の場合、大型のドリルである程度穴を開けたあとに、バイブイロハンマーで鋼材を貫入させることもあるようです。
また、これらを抜くときにもバイブロハンマーを使うわけですが、中にはしっかり食い込んでしまい抜けないものがあり、こういう時は抜かずに根元から切断してしまうそうです。建設関係の友人によると、特別珍しい話ではないようです。
(新聞では聞いたことがない、みたいな書き方してましたが・・・)
実際、抜けないものを抜く方法はあるとは思います。さらに強力な重機を持ってくることです。この場合仮桟橋では大型重機を使えない可能性もありますから、たとえば大型の台船を持ってきて、より強力な方法で抜く方法もあります。しかしながら、現場の海域は起伏が激しく、台船を座礁させる危険もあるでしょう。
座礁の危険を回避するためには、海底を掘削して、十分な航路を作る必要があります。逆に埋め立てて大型重機を入れて、鋼材を引き抜く方法もあります。しかし、そこまでするのはバカげた話でしょう。莫大なコストがかかりますし、現場の状況によってはさらに環境負荷をかけることもあるでしょうから、鋼材を切断したのは最良の判断だったのではないかと思います考えられます。
琉球新報紙面においては、専門家は「建設資材を海に捨てたことと同じで許されない。環境への意識が低い」と指摘していますが、専門家なんですから、代案を示していただきたいものです。私のような工事を多少かじったような人が、いちいちこんな工法があると紹介するような問題ではないのですから、是非お聞きしてみたいものですね。
穴を埋めなかったことについては、原状回復の意味では手抜きでは?とも思ったりしたのですが、遊泳区域外のことであれば、埋め戻しにどの程度予算をかけるのか?という疑問もありました。実際、河川工事でH鋼跡がしっかり埋められておらず(雨で流された)、足を取られ怖い思いをしたことがありますが、人工ビーチの遊泳区域外の話であれば、そもそもそこで遊泳させないわけですから、埋め戻さなかったのが問題なのかという疑問もわきます。
コンクリートのフタをしたことについては、果たしてそこまで必要かということがありますが、むき出しの鋼材をそのままにしておけない理由があり、設計変更の中でそうしたのではないかと思われます。新聞の写真を見るとあたかも「コンクリートのふたをするために9600万かかった」ようにも見えますが、切断にかかる作業費との割合(内訳)が記事のみではわからず、鵜呑みにできない数字であります。
また、なぜフタをせざるを得なかったのか、という点についてですが、私が思うのはマスコミの影響や偏った環境問題意識の影響が少なからずある気がします。
マスコミは抜けない鋼材を残し、フタをしたことを問題だと報道していますが、恐らくはフタをせずとも問題視され、引き抜きのために大型重機(台船)をもってきても、恐らく「無駄な出費」と報道されたではないかと思います。
現場にあわせる工事現場の苦労。そして、批判の種をばら撒きつつも、完成し便利になった橋を、当たり前のように使っているであろうマスコミに思いをはせると、悲しくなってきますね・・・
以前にも書きましたが、沖縄では「埋め立てはダメだ」という意識がありつつも、ほとんど無意識のうちに埋立地を利用している現状があります。
マスコミも殆ど問題視しません。
問題になっている海域の周囲を見てください。人工ビーチや公園、駐車場としてリーフが埋め立てられてしまい、市民の憩いの場として活用されています。
ほぼ同じ時期に「うみそら公園」と称され報道された、シュノーケリング・ダイビング体験施設ができましたが、これも埋立地です。埋め立て前、途中ともに釣り人の私にとってはよい釣り場であり、遊び場であり、思い出の海です。釣りを教わった叔父や、私を海で遊ばせてくれた家族にとっても、思い出の海です。
現在の波之上ビーチ(うみそら公園)
↓
釣りを覚えた思い出のリーフが埋め立てられ、残された堤防もついに釣り禁止になってしまったのです。この埋め立てに対して誰か環境問題を提起しましたか?私は遊ぶための埋め立て(人工ビーチやレジャー施設)ほど、無駄な埋め立てはないと思っています。
そもそも、うみそら公園がダイビングスポットとして、魅力があるのでしょうか?空港の近くという面では地の利の魅力がありそうですが、那覇には国場川をはじめ多くの川が注ぎ、おまけに三重城船溜をまたいで下水処理場がある”富栄養”な海域です。観光客もそういう海を求めているのでしょうか・・・?(富栄養で魚が多いので、釣り人にとっては魅力的な海ではあります)
同じエリアで「観光資源ができた」と環境問題はなかったものとし、かたや技術的・コスト的なな問題で、環境への影響を最小限度にとどめた工事は問題視。県民の埋め立て問題への接し方や、それを伝えるマスコミには、本当に疑問を感じます。
マスコミの伝え方でもう一つ注意しなければならないのは、米軍関係の事件事故がなくなると、批判の標的を変えるという点にあります。まさに米軍関係の事件事故・問題がホットなニュースでなくなったところで、この案件が紙面を飾っています。(ひどい時には「これは捏造では?」という事件も起きます。)
ニュースを鵜呑みにするのではなく、ニュースの流れを考え、時にはニュースのバックグラウンドを自分で調べることが大事です。この記事だって私の考えであって、実際に土建業に携わる方からすればもっと違う意見があるでしょう。CMでも新聞はジンブン(方言で知恵・知識)に変わるというふれこみがありますが、鵜呑みにすれば悪影響でしかありません。
「大人なんだから新聞くらい読もう」という人もいるかもしれませんが、私はいろいろあって新聞を取っていません。読んだふりするくらいなら、私は子供のままでいいと思っています。
新聞を購入している人の中には、文章を読まずに見出しだけを読んでいる人が多くいると耳にします。それが大人のすることでしょうか。お金の無駄です。読むならきちんと読んで理解することが大事だと思います。
きちんと読んだらどんな事が起きるでしょうか?きっと新聞記事の偏りとか、おかしな記事に気づくはずです。新聞を取るなら、きちんと内容をかみ締めて考えてこそ、はじめてジンブンなのだと思います。こうした分析力は仕事にも役立つはずです。
数ヶ月前の地元紙にNIE(教育に新聞を)関連の記事がありました。新聞記者が子供達に、見出しと写真の大事さを授業したそうです。この記事を見たとき「要するに新聞社としては、内容を読んでほしくないんだな」と、妙に納得してしまいました(笑)
人気ブログランキングへ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【おしらせ】
9月29日に新聞をメインとしたマスコミの偏向報道に対する糾弾デモが行われるそうです。新聞をしっかり読んだら、新聞の偏りを感じたというみなさん。是非ともご参加ください!
【マスコミ糾弾デモ in 那覇】
※注意連絡事項
・スタッフ及び警察の方の指示に従って下さい。
・日章旗の持参は可です。
・自作プラカードの持ち込み可です。ただし、デモの趣旨に関係ない表現やデモの品位を貶める表現はNGです。
・団体等のネームが入ったノボリや横幕等の持ち込みは禁止します。
・雨天決行ですがデモ中に傘の使用は危険ですので各自カッパ等の用意をお願いします。
・写真撮影、ビデオ撮影が入る予定です。不都合の方は帽子、サンブラス、マスク等で対応願います。
・主催者が用意又は許可した物以外のチラシの配布は禁止します。
・参加者への勧誘行為等は禁止します。
決して執筆陣がサボっているわけではなく、管理人の怠慢ですので・・・・申し訳ありません・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
人気ブログランキングへ
ぼく沖管理人”伊良部島の次男”に前回記事にてデカデカと変態と書かれ、しかし全くもって異論のないsacomです。変態でもいろんな分野がありますからね(笑)
今回も変態的知識と考察をフル活用して書いてます。ますます鬼忙しくなってるのでブログ書くのも辛いですが、いいタイミングなので書いてみようと思います。いつもより長い内容です。腱鞘炎で手がものすごく痛いのでイラストが雑です。すみません・・・。
9月のはじめ、那覇市の波の上ビーチ沖合いの橋梁工事に関し「仮桟橋の鉄柱を引き抜いた穴を埋めていなかった」「中には鉄柱を切断してコンクリートでフタをした」「追加工事に9600万円かかった」といったスクープ的記事が、数回にわたって掲載されました。
これを見た、当ブログ管理人”伊良部島の次男”も怒っていたわけですが、元土木系エンジニアの経験から「工事ってそう簡単じゃないぞ」という話をさせてもらい、さらにはこれも埋め立てに関係する話題なので、いいタイミングだと思い書いてみることにしました次第です。
今回問題となっている工事は、那覇空港から那覇市西町(三重城港)をつなぐ「沈埋トンネル」から、那覇市若狭地区を結ぶ橋梁工事の「仮設工」に関係するものです。
橋梁の付け根には海外からの大型旅客船を接岸させられる若狭桟橋があり、また、交差点に那覇市の予算で例の「2億5千万龍柱」を立てる計画があります。橋梁工事は南部国道事務所(国交省管轄)になるようです。
龍の柱が建つ場所(写真の左部分に二本の15メートル級の龍柱が建設されます)
↓
そもそも工事とは・・・?工事にはいろんな工程があり、概ね「○○工」と付きます。基礎砕石工、消波工、植栽工、準備工、後片付け工という具合です。その中の「仮設工」というのが今回問題になっている工事で、仮設工のなかにもまた工程がいくつかある形になります。
通常、このような建設工事は「調査設計業務」と「工事」を別で発注します。
調査設計業務では、土質(主に土の”支持力”だとか測量、どれだけの盛切土が発生するか(こちらは埋め立ての過去記事を参照)、どんな構造のどんな形の建物を作るか、鉄筋はどれだけ配置するか、どんな材料をどれだけ調達するのか、コストの比較検討を行います。あと、別途環境影響評価などの調査業務が行われ、設計に反映されるケースもあります。
工事においては設計に基づき施工をするわけですが、工事の中で設計をする分野もあります。それが仮設工です。たとえば建築足場の設置だとか、深い穴を掘るときの「土留め工」などが仮設工になります。土留めは深い穴を掘ったとき、土が崩れて事故が起きないようにするための工事です。土留め工を行うためにも、土留めのための設計を行ってから施工する形になります。
仮設工は通常、請負業者の責任のもとに行う「任意仮設」がメインです。なので、概ねの場合、工事の中で調査設計業務が含まれる形になり、工事業者の仮設工設計を発注者(国・や自治体)が承認し、仮設工を施工することになります。
また、仮設工を道路として使う場合や、施工規模等によっては「指定仮設」といって、国や自治体が予め調査設計し、発注する場合もあります。(今回問題になっている仮設工事がどちらに当たるのか調べてみないとわかりません。)
工事においては、たとえ小さな工事であっても設計どおりというのは稀で、多くの場合「設計変更」が出てきます。”ボーリング調査”では、箇所数が小さいためわからないこともあります。(ちなみに球技は「ボウリング」です。)
たとえば、細い管を土に刺して地質を調べるボーリング調査や、土留め工は当初設計では近隣の工事実績等から「概ねこのくらいの工事(調査)が必要だろう」として発注されます。実際に掘ってみないと実際必要数がわからない世界ですので、現場にあわせて工事(調査)が行われます。すなわち設計変更の対象になるわけです。
「設計どおりにいかないのはおかしい」「追加工事が出るとはとんでもない」という方がいるなら、全くもって素人の発想だと思います。
さて、今回の工事について考えてみましょう。
遠巻きに見ただけではありますが、H鋼やI鋼と呼ばれる鋼材を海中に打ち込んで、同様の素材またはこれらを補助する鋼材を溶接し、表面に鉄板を敷いて「仮桟橋」を建設。仮桟橋を足場に、作業員や資材、クレーン車やコンクリートミキサー車などの車両を入れて橋を建設するというもののようです。なぜこの工法になったかというと、おそらくはコストの計算、また、環境への影響が少ないだろうという判断(設計)がなされたためでしょう。
他の方法としては、台船をもってきて建設する方法や、その海域を埋め立てて橋梁を建設し、原状回復(もとにもどす)する方法が考えられます。この現場の近く、若狭の兼営住宅裏で後者方式の工事がされていましたが、一度埋め立てちゃうわけですから、環境への影響が高いといえます。
問題の鉄柱とされる鋼材(おそらくH鋼)は、仮桟橋の支柱であり、また、仮桟橋の基礎の役割もします。鋼材と海底土砂の摩擦を利用して、仮桟橋を支持させるというわけです。ボーリング調査では、鋼材をどの程度打ち込めばいいのかを設計するための”N値”を算出します。
実際に鋼材をどうやって地中に埋め込むかというと、以前は巨大なハンマーでたたきましたが、現在は騒音の少ない「バイブロハンマー」という振動で貫入(刺して)いく方法が一般的に使われます。バイブロハンマーで地中へ貫入させることが難しい地形の場合、大型のドリルである程度穴を開けたあとに、バイブイロハンマーで鋼材を貫入させることもあるようです。
また、これらを抜くときにもバイブロハンマーを使うわけですが、中にはしっかり食い込んでしまい抜けないものがあり、こういう時は抜かずに根元から切断してしまうそうです。建設関係の友人によると、特別珍しい話ではないようです。
(新聞では聞いたことがない、みたいな書き方してましたが・・・)
実際、抜けないものを抜く方法はあるとは思います。さらに強力な重機を持ってくることです。この場合仮桟橋では大型重機を使えない可能性もありますから、たとえば大型の台船を持ってきて、より強力な方法で抜く方法もあります。しかしながら、現場の海域は起伏が激しく、台船を座礁させる危険もあるでしょう。
座礁の危険を回避するためには、海底を掘削して、十分な航路を作る必要があります。逆に埋め立てて大型重機を入れて、鋼材を引き抜く方法もあります。しかし、そこまでするのはバカげた話でしょう。莫大なコストがかかりますし、現場の状況によってはさらに環境負荷をかけることもあるでしょうから、鋼材を切断したのは最良の判断だったのではないかと思います考えられます。
琉球新報紙面においては、専門家は「建設資材を海に捨てたことと同じで許されない。環境への意識が低い」と指摘していますが、専門家なんですから、代案を示していただきたいものです。私のような工事を多少かじったような人が、いちいちこんな工法があると紹介するような問題ではないのですから、是非お聞きしてみたいものですね。
穴を埋めなかったことについては、原状回復の意味では手抜きでは?とも思ったりしたのですが、遊泳区域外のことであれば、埋め戻しにどの程度予算をかけるのか?という疑問もありました。実際、河川工事でH鋼跡がしっかり埋められておらず(雨で流された)、足を取られ怖い思いをしたことがありますが、人工ビーチの遊泳区域外の話であれば、そもそもそこで遊泳させないわけですから、埋め戻さなかったのが問題なのかという疑問もわきます。
コンクリートのフタをしたことについては、果たしてそこまで必要かということがありますが、むき出しの鋼材をそのままにしておけない理由があり、設計変更の中でそうしたのではないかと思われます。新聞の写真を見るとあたかも「コンクリートのふたをするために9600万かかった」ようにも見えますが、切断にかかる作業費との割合(内訳)が記事のみではわからず、鵜呑みにできない数字であります。
また、なぜフタをせざるを得なかったのか、という点についてですが、私が思うのはマスコミの影響や偏った環境問題意識の影響が少なからずある気がします。
マスコミは抜けない鋼材を残し、フタをしたことを問題だと報道していますが、恐らくはフタをせずとも問題視され、引き抜きのために大型重機(台船)をもってきても、恐らく「無駄な出費」と報道されたではないかと思います。
現場にあわせる工事現場の苦労。そして、批判の種をばら撒きつつも、完成し便利になった橋を、当たり前のように使っているであろうマスコミに思いをはせると、悲しくなってきますね・・・
以前にも書きましたが、沖縄では「埋め立てはダメだ」という意識がありつつも、ほとんど無意識のうちに埋立地を利用している現状があります。
マスコミも殆ど問題視しません。
問題になっている海域の周囲を見てください。人工ビーチや公園、駐車場としてリーフが埋め立てられてしまい、市民の憩いの場として活用されています。
ほぼ同じ時期に「うみそら公園」と称され報道された、シュノーケリング・ダイビング体験施設ができましたが、これも埋立地です。埋め立て前、途中ともに釣り人の私にとってはよい釣り場であり、遊び場であり、思い出の海です。釣りを教わった叔父や、私を海で遊ばせてくれた家族にとっても、思い出の海です。
現在の波之上ビーチ(うみそら公園)
↓
釣りを覚えた思い出のリーフが埋め立てられ、残された堤防もついに釣り禁止になってしまったのです。この埋め立てに対して誰か環境問題を提起しましたか?私は遊ぶための埋め立て(人工ビーチやレジャー施設)ほど、無駄な埋め立てはないと思っています。
そもそも、うみそら公園がダイビングスポットとして、魅力があるのでしょうか?空港の近くという面では地の利の魅力がありそうですが、那覇には国場川をはじめ多くの川が注ぎ、おまけに三重城船溜をまたいで下水処理場がある”富栄養”な海域です。観光客もそういう海を求めているのでしょうか・・・?(富栄養で魚が多いので、釣り人にとっては魅力的な海ではあります)
同じエリアで「観光資源ができた」と環境問題はなかったものとし、かたや技術的・コスト的なな問題で、環境への影響を最小限度にとどめた工事は問題視。県民の埋め立て問題への接し方や、それを伝えるマスコミには、本当に疑問を感じます。
マスコミの伝え方でもう一つ注意しなければならないのは、米軍関係の事件事故がなくなると、批判の標的を変えるという点にあります。まさに米軍関係の事件事故・問題がホットなニュースでなくなったところで、この案件が紙面を飾っています。(ひどい時には「これは捏造では?」という事件も起きます。)
ニュースを鵜呑みにするのではなく、ニュースの流れを考え、時にはニュースのバックグラウンドを自分で調べることが大事です。この記事だって私の考えであって、実際に土建業に携わる方からすればもっと違う意見があるでしょう。CMでも新聞はジンブン(方言で知恵・知識)に変わるというふれこみがありますが、鵜呑みにすれば悪影響でしかありません。
「大人なんだから新聞くらい読もう」という人もいるかもしれませんが、私はいろいろあって新聞を取っていません。読んだふりするくらいなら、私は子供のままでいいと思っています。
新聞を購入している人の中には、文章を読まずに見出しだけを読んでいる人が多くいると耳にします。それが大人のすることでしょうか。お金の無駄です。読むならきちんと読んで理解することが大事だと思います。
きちんと読んだらどんな事が起きるでしょうか?きっと新聞記事の偏りとか、おかしな記事に気づくはずです。新聞を取るなら、きちんと内容をかみ締めて考えてこそ、はじめてジンブンなのだと思います。こうした分析力は仕事にも役立つはずです。
数ヶ月前の地元紙にNIE(教育に新聞を)関連の記事がありました。新聞記者が子供達に、見出しと写真の大事さを授業したそうです。この記事を見たとき「要するに新聞社としては、内容を読んでほしくないんだな」と、妙に納得してしまいました(笑)
人気ブログランキングへ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【おしらせ】
9月29日に新聞をメインとしたマスコミの偏向報道に対する糾弾デモが行われるそうです。新聞をしっかり読んだら、新聞の偏りを感じたというみなさん。是非ともご参加ください!
【マスコミ糾弾デモ in 那覇】
◎開催日 :平成25年9月29日(日)
集合時刻:13:00
集会開始:13:20
デモ行進:14:00~
◎集合場所:とまりん公園(泊緑地)那覇市前島3-25
コース :同上~58号線~久茂地交差点~沖縄タイムス社前~県庁前広場
◎主催:チーム沖縄
沖縄県が抱える諸問題の多くはマスコミから発せられる恣意的な報道によるものが多いと思います。また、在京メディアも沖縄メディアから発せられる誤った情報を全国に垂れ流し続けています。
歴史認識、沖縄戦、米軍基地、オスプレイ、琉球独立論、教育問題、環境問題、待機児童、・・・etc
そして、支那の脅威。
これら山積している諸問題が改善に向かわない原因の一つに沖縄マスコミの存在があります。それどころか沖縄マスコミそのものが諸問題の原因を作っており、さらに言えば沖縄マスコミそのもが問題であります。
このような事を何時までも放置していると、日本から沖縄を分断しようと画策している者共の思いのままにり、気がついたら「沖縄がウイグルのようになっていた」なんて事になりかねません。
政治が動かないのであれば、我々一般県民が声を上げる必要があります。我々沖縄県民がやらなければ誰もやってくれません。
今こそ沖縄県見としての怒りの声をあげましょう!
※当イベントは報道等で見られるような過激なデモではありません。気軽にご参加ください。
※注意連絡事項
・スタッフ及び警察の方の指示に従って下さい。
・日章旗の持参は可です。
・自作プラカードの持ち込み可です。ただし、デモの趣旨に関係ない表現やデモの品位を貶める表現はNGです。
・団体等のネームが入ったノボリや横幕等の持ち込みは禁止します。
・雨天決行ですがデモ中に傘の使用は危険ですので各自カッパ等の用意をお願いします。
・写真撮影、ビデオ撮影が入る予定です。不都合の方は帽子、サンブラス、マスク等で対応願います。
・主催者が用意又は許可した物以外のチラシの配布は禁止します。
・参加者への勧誘行為等は禁止します。