2013年05月12日
沖縄の埋め立て事情を見た!(その1)
「沖縄の埋め立て事情を見た!(その1)」
皆さんどうも。話がマニアックすぎるでおなじみのsacomです。
今回から皆さんが気になっているであろう、「沖縄の埋め立て事情」について、ほとんど語られていない実態について私なりの考えを述べてみたいと思います。
まずはじめに、私自身は釣り人ですので、基本的に埋め立てはしないでほしい。という立場ではあります。多くの釣り人も”埋め立て反対”の立場であると思います。
しかしながら、いたしかたない埋め立てがあることも理解していますし、これは不要だろうと感じている埋め立てもあります。また、釣り人が埋め立てを利用している実態なども見て、色々考えさせられています。
沖縄で人気の「カーエー釣り」というジャンルがあります。
ゴマアイゴという魚を狙った釣りで、方言名のカーエーは「川に入るエー(エーグヮー:アイゴ類の方言総称)」という意味です。名前から察するとおり川の河口から塩分濃度がやや低い水域に生息していて、ある特定の”藻”を、ウサギの口のような歯でそぎとって食べたり、藻に潜む小さな甲殻類を食べています。

黄色い斑点と口の計上から英名は”イエロースポッテッド ラビットフィッシュ”らしいです。藻を食べている魚だけにやや癖のある風味ですが、筋肉質でとんでもない引き方をします。カーエー釣りの醍醐味です。
この魚、口の計上から察することができるように、主食である藻や、小さな甲殻類をボソボソとかじりとります。つまりアタリが小さいわけです。引きが強いのにアタリが小さい。玄人好みの釣りであることを感じさせますね。
カーエーを釣るには多くの場合、底スレスレを狙って、ウキの微妙なアタリを取る釣りになるわけですが、その際に風がネックになります。風が吹けば波が発生し、アタリがわかりにくなったり、えさが底から離れてしまったりするわけです。

この風を避けてアタリを取れる釣り場というのが、主に港湾や護岸なのです。砂浜に立ちこんでカーエー狙いをするという人を聞かないですね。もしかすると護岸あって成り立つのがカーエー釣りなのかもしれませんね。自然海岸だと、恐らく釣り場はほとんどないかもしれません。
「港湾」「護岸」といいますと、一見埋め立てと関係ないように思えるかもしれませんが、大ありです。
なだらかな海岸線で波が打ち込んでくることを防ぐために護岸を建設する。または船を接岸させるために深い海岸へ護岸を作る。
護岸の基盤には敷石をして、その上にブロック状の護岸を建設し、陸地から護岸へすりつけるために土砂を入れる。局所的ながら、立派な埋め立てなのです。
こうした護岸を、紹介したカーエー釣りをはじめ、多くの釣り人が利用しているのです。こういう方に「埋め立てについてどう思うか」と聞けば多くの場合反対なのでしょうけど、釣り人が埋め立ての恩恵を受けているケースもあるのですね。
さて、土木建設の世界には「切土(きりど:カッティング)」と「盛土(もりど:バンキング)」という用語があります。
ある建設現場で土を掘れば、フカフカになった土が余る。フカフカになった土を運んで、土を要する現場に埋め戻す。ローラーなどで占め固めるので、元の土砂量より少しだけ少なくなる。未来からネコ型ロボットなら道具で小さくしてくれるかもしれませんが、現代の土木技術において大量にある掘削土を大幅に縮減できる技術はありません。

港湾建設工事の場合を見てみますと、大小の船を通すために”航路”の存在は、港と同様に重要です。沖縄の場合、本土の海岸より浅い海が広がっています。サンゴ礁が発達したリーフが広がっているため、常に座礁の危険性がつきまとうのです。
私も船を持っていた時期がありますのでよくわかりますが、視界が見えないときに航路を走るのは、いくらGPSに頼っているとはいえ、非常に緊張します。狭い航路で船と行きかうのも、非常に神経使います。座礁させれば人や死傷者も出ますし、船の修理費なども高くつきます。実際に座礁(乗り上げ)した方の話では、たいして怪我をしなくとも救援を待つ間、かなり恥ずかしいらしいです。
海上土木技術が皆無に近かった、かつての沖縄・琉球の人達は「口(クチ・グチ)」と呼ばれているリーフの切れ目を天然の航路として活用していました。那覇港(軍港の港は那覇埠頭で、浦添から空港大嶺崎までの海域をさす)にも、かつての「倭口(ヤマトグチ)」「唐口(トウグチ)」の名前がある航路が残っていますよ。
船が小型だった時代と違い、現代の大型化した船には不十分な深さ、広さがありません。
安全な航路を掘るために航路を掘るわけです。
そして航路の掘削土砂が余る、この土砂を利用して、港湾の陸側を埋めて整備する。
港湾も立派な埋め立てである、というわけです。
ポチッとお願いします

人気ブログランキングへ
「沖縄県祖国復帰41周年記念大会」の告知です!!
司会はあの我那覇真子さんに決定!面白くなりそうです
https://www.youtube.com/watch?v=MejRmMRb_Ig

特別ゲストに、TVでおなじみ「櫻井よしこ先生」をお呼びして、祖国復帰の理念に立ち戻り、沖縄の様々な問題に切り込んでいく大会としたいと思います。
◯祖国復帰日の丸パレード
10時30分 普天満宮集合
11時 パレードスタート(宜野湾市民会館まで約1,4キロ】
◯テーマ 「現在の沖縄問題を解決し、子や孫に誇れる沖縄県へ」
◯日 時 5月19日(日)14時開会(13時開場)
◯場 所 宜野湾市民会館大ホール(宜野湾市役所の隣です)
第一部 沖縄県祖国復帰41周年記念式典
第二部 記念講演 櫻井よしこ先生(ジャーナリスト)
◯会 費 500円
◯主 催 沖縄県祖国復帰記念大会実行委員会
那覇市若狭1-25-11波上宮内
基地問題・安全保障問題、前進しようとするたびに県内マスコミと一部勢力が猛反対し、正論を封じようとしています。
「沖縄県祖国復帰四十一周年大会」では、四十年の歴史を振り返った昨年の大会から、新たな一歩を踏み出すべく、基地問題や安全保障など沖縄をとりまく問題にも取り組んで参りたいと思います。
ご協賛も募集しています。
琉球銀行口座 店番号308 口座番号512952
郵便振替口座 01700ー9-72981 沖縄県祖国復帰記念大会実行委員会
ご協賛いただいた方には、参加無料券を差し上げます。
またご希望の方は大会パンフレットにご芳名を掲載いたします。
お問い合わせ
電話 098-868-3697 FAX 098-868-4219
携帯090-6831-0989(坂本)
E-mail npnkig.okinawa@gmail.com
皆さんどうも。話がマニアックすぎるでおなじみのsacomです。
今回から皆さんが気になっているであろう、「沖縄の埋め立て事情」について、ほとんど語られていない実態について私なりの考えを述べてみたいと思います。
まずはじめに、私自身は釣り人ですので、基本的に埋め立てはしないでほしい。という立場ではあります。多くの釣り人も”埋め立て反対”の立場であると思います。
しかしながら、いたしかたない埋め立てがあることも理解していますし、これは不要だろうと感じている埋め立てもあります。また、釣り人が埋め立てを利用している実態なども見て、色々考えさせられています。
沖縄で人気の「カーエー釣り」というジャンルがあります。
ゴマアイゴという魚を狙った釣りで、方言名のカーエーは「川に入るエー(エーグヮー:アイゴ類の方言総称)」という意味です。名前から察するとおり川の河口から塩分濃度がやや低い水域に生息していて、ある特定の”藻”を、ウサギの口のような歯でそぎとって食べたり、藻に潜む小さな甲殻類を食べています。
黄色い斑点と口の計上から英名は”イエロースポッテッド ラビットフィッシュ”らしいです。藻を食べている魚だけにやや癖のある風味ですが、筋肉質でとんでもない引き方をします。カーエー釣りの醍醐味です。
この魚、口の計上から察することができるように、主食である藻や、小さな甲殻類をボソボソとかじりとります。つまりアタリが小さいわけです。引きが強いのにアタリが小さい。玄人好みの釣りであることを感じさせますね。
カーエーを釣るには多くの場合、底スレスレを狙って、ウキの微妙なアタリを取る釣りになるわけですが、その際に風がネックになります。風が吹けば波が発生し、アタリがわかりにくなったり、えさが底から離れてしまったりするわけです。
この風を避けてアタリを取れる釣り場というのが、主に港湾や護岸なのです。砂浜に立ちこんでカーエー狙いをするという人を聞かないですね。もしかすると護岸あって成り立つのがカーエー釣りなのかもしれませんね。自然海岸だと、恐らく釣り場はほとんどないかもしれません。
「港湾」「護岸」といいますと、一見埋め立てと関係ないように思えるかもしれませんが、大ありです。
なだらかな海岸線で波が打ち込んでくることを防ぐために護岸を建設する。または船を接岸させるために深い海岸へ護岸を作る。
護岸の基盤には敷石をして、その上にブロック状の護岸を建設し、陸地から護岸へすりつけるために土砂を入れる。局所的ながら、立派な埋め立てなのです。
こうした護岸を、紹介したカーエー釣りをはじめ、多くの釣り人が利用しているのです。こういう方に「埋め立てについてどう思うか」と聞けば多くの場合反対なのでしょうけど、釣り人が埋め立ての恩恵を受けているケースもあるのですね。
さて、土木建設の世界には「切土(きりど:カッティング)」と「盛土(もりど:バンキング)」という用語があります。
ある建設現場で土を掘れば、フカフカになった土が余る。フカフカになった土を運んで、土を要する現場に埋め戻す。ローラーなどで占め固めるので、元の土砂量より少しだけ少なくなる。未来からネコ型ロボットなら道具で小さくしてくれるかもしれませんが、現代の土木技術において大量にある掘削土を大幅に縮減できる技術はありません。
港湾建設工事の場合を見てみますと、大小の船を通すために”航路”の存在は、港と同様に重要です。沖縄の場合、本土の海岸より浅い海が広がっています。サンゴ礁が発達したリーフが広がっているため、常に座礁の危険性がつきまとうのです。
私も船を持っていた時期がありますのでよくわかりますが、視界が見えないときに航路を走るのは、いくらGPSに頼っているとはいえ、非常に緊張します。狭い航路で船と行きかうのも、非常に神経使います。座礁させれば人や死傷者も出ますし、船の修理費なども高くつきます。実際に座礁(乗り上げ)した方の話では、たいして怪我をしなくとも救援を待つ間、かなり恥ずかしいらしいです。
海上土木技術が皆無に近かった、かつての沖縄・琉球の人達は「口(クチ・グチ)」と呼ばれているリーフの切れ目を天然の航路として活用していました。那覇港(軍港の港は那覇埠頭で、浦添から空港大嶺崎までの海域をさす)にも、かつての「倭口(ヤマトグチ)」「唐口(トウグチ)」の名前がある航路が残っていますよ。
船が小型だった時代と違い、現代の大型化した船には不十分な深さ、広さがありません。
安全な航路を掘るために航路を掘るわけです。
そして航路の掘削土砂が余る、この土砂を利用して、港湾の陸側を埋めて整備する。
港湾も立派な埋め立てである、というわけです。
ポチッとお願いします

人気ブログランキングへ
「沖縄県祖国復帰41周年記念大会」の告知です!!
司会はあの我那覇真子さんに決定!面白くなりそうです
https://www.youtube.com/watch?v=MejRmMRb_Ig

特別ゲストに、TVでおなじみ「櫻井よしこ先生」をお呼びして、祖国復帰の理念に立ち戻り、沖縄の様々な問題に切り込んでいく大会としたいと思います。
◯祖国復帰日の丸パレード
10時30分 普天満宮集合
11時 パレードスタート(宜野湾市民会館まで約1,4キロ】
◯テーマ 「現在の沖縄問題を解決し、子や孫に誇れる沖縄県へ」
◯日 時 5月19日(日)14時開会(13時開場)
◯場 所 宜野湾市民会館大ホール(宜野湾市役所の隣です)
第一部 沖縄県祖国復帰41周年記念式典
第二部 記念講演 櫻井よしこ先生(ジャーナリスト)
◯会 費 500円
◯主 催 沖縄県祖国復帰記念大会実行委員会
那覇市若狭1-25-11波上宮内
基地問題・安全保障問題、前進しようとするたびに県内マスコミと一部勢力が猛反対し、正論を封じようとしています。
「沖縄県祖国復帰四十一周年大会」では、四十年の歴史を振り返った昨年の大会から、新たな一歩を踏み出すべく、基地問題や安全保障など沖縄をとりまく問題にも取り組んで参りたいと思います。
ご協賛も募集しています。
琉球銀行口座 店番号308 口座番号512952
郵便振替口座 01700ー9-72981 沖縄県祖国復帰記念大会実行委員会
ご協賛いただいた方には、参加無料券を差し上げます。
またご希望の方は大会パンフレットにご芳名を掲載いたします。
お問い合わせ
電話 098-868-3697 FAX 098-868-4219
携帯090-6831-0989(坂本)
E-mail npnkig.okinawa@gmail.com
この記事へのコメント
沖縄情報でご一緒いただいている田野ともうします。ゴマアイゴや港の絵は、ご自身が書かれたのですか?お上手で感心しました。
Posted by Shuri Trilingual Toastmasters Club
at 2013年05月14日 17:58

ありがとうございます!
イラストはボールペンで書いてスキャナーで読み込んだ画像に、ペイントソフトのスプレー機能で着色してます。この手法に気づいてから、短時間で書けるようにしました。
イラストはボールペンで書いてスキャナーで読み込んだ画像に、ペイントソフトのスプレー機能で着色してます。この手法に気づいてから、短時間で書けるようにしました。
Posted by sacom at 2013年05月14日 20:55